『南三陸町の未来を創り上げていくのは、私たち高校生だと思います。』〜南三陸からの手紙

先日はお忙しい中、南三陸町に素敵なメロディを届けてくださり、ありがとうございました。
私たちは日本フィルさん、仙フィルさん、ソロで活躍する方々の演奏を聴くのをとても楽しみにしていました。何より楽しみだったのは、プロの方々と一緒に演奏できる合同演奏で、貴重な機会だったので、とても緊張しました。
演奏会前日の練習風景を見て、初見でもまるで練習したことがあるかのようにペラペラ吹いていて、とても驚きでした。プロのすごさを改めて実感しました。練習でもあんなに上手だったのに、本番では違う音色になっていたことには、もっと驚きでした。一音一音に色々な思いが込められていると伝わってきました。皆様の復興への重い、助けたいという気持ちが心に入ってきました。

元気のでる曲、心に響く曲、優しい曲・・・。町を失い、家を失い、心に空いてしまった隙間を埋めるひとつのピースになりました。
復興には、これから何十年かかるか分かりませんが、南三陸町の未来を創り上げていくのは、私たち高校生だと思います。
皆様方にしてもらった復興の手助けの恩返しとなる町の復興を必ずしてみせます!
本当にありがとうございました☆
    また、ぜひ来てください。
志津川高等学校
音楽部 1年 西城瑞希

日本フィルのみなさんへ
お元気ですか。この前は私たちの町南三陸町に遠いところからわざわざ来てくださり、本当にありがとうございました。
志津川は今回の震災で壊滅的な被害を受け、私自身も祖父と祖母、大切な友達も失ってしまいました。みなさんも町の状態を見て、とても驚かれたのではないかと思います。やっとのことで再開した学校生活もふたつの学校に分かれての授業再開となり、部活をするのも厳しい状態でした。
そんな中で私たちは「吹奏楽コンクール」を目標に週末を中心になんとか活動を続けてきました。そして顧問の先生からみなさんと一緒に演奏するという話を聞いたときは、本当に嬉しく、その日をずっと楽しみにしていました。

1日目の練習では、みなさんのリハーサルの様子を見学して、その雰囲気と気持ちのこもった演奏にとても感動し、涙が出そうになりました。また合同練習でも優しく、そして分かりやすくアドバイスをしていただき、とても嬉しかったです。本番でも一緒に演奏し、お互いに感じることがあって、それを地元の人に伝える、音楽ってすごく深いですよね。今でも昨日のことにように覚えています。

私たちは先日行われた吹奏楽コンクールで、見事県大会へと進むことができました。みなさんから勇気をもらい、音楽のすばらしさも改めて感じることができました。今度は私たちが私たちの音楽でもっともっと地元の人に勇気を与え、町の復興の力になりたいです。そのためにもまだ限られた練習時間、練習場所ではありますが、部員みんなで協力し合い、お互い励ましあいながらすすんでいきたいと思います。
みなさんもこれからもからだに気をつけながら、全国の人たちにすてきな音楽を届けてください。また機会があったら、ぜひ一緒に演奏しましょう♪
本当に本当にありがとうございました。
志津川高等学校
音楽部 3年 久保田千賀

日本フィルハーモニー交響楽団の皆様
仙台フィルハーモニー交響楽団の皆様
先日は私たち志津川高校音楽部との共演、ありがとうございました。オーケストラの方々と共演ができるだなんて、夢にも思いませんでした。
私の夢はフルート奏者になることです。いつかオーケストラに入りたいと思っています。なので、今回共演したことで、夢が少し叶った気持ちになりました。
プロの方々の演奏はとてもすばらしくて、今も耳から離れません。
そのきれいな音色との共演はとても緊張しましたが、実際演奏してみると楽しくて気持ちよくて、まさに「吹奏楽」って感じでした。
今回の共演は私にとって、一生の思い出になります。
また共演したいと思っています。その日が来るのを楽しみにまっています。
本当にありがとうございました。
志津川高等学校
音楽部 2年 佐藤奈津美