南相馬市復興支援式典で、日本フィルの弦楽四重奏と南相馬の子どもたちが共演しました。

杉並区と災害時相互援助協定を結んでいる南相馬の復興支援の式典(3月11日)に、日本フィルの弦楽四重奏南相馬の子どもたちの歌が共演しました。5歳から中2までの9人がマイクロバスでやって来ました。避難先から帰ってきた子、家族がバラバラに暮らしている子、ずっと南相馬にとどまっていた子、それぞれ原発事故後の不条理な環境の中を過ごしてきたそうです。

杉並公会堂800人の人たちを前に声が出るのだろうか、と前日のリハーサルから心配しましたが、堂々と南相馬代表役を果たしました。前に座っていたおばさん達が、ウルウル泣いていたのを見て、俄然がんばったとのこと。くったくなく、大騒ぎして1泊の東京旅行を楽しんで帰っていきました。大きな子どもが小さな子どもの面倒をみる、当たり前の人間関係ができていてました。


被災地支援で一番大切なことは、子どもを守ること、彼らこそ希望です。どんな演説より子どもの歌声は人を感動させます。

【子どもたちを南相馬からバスでつれてきてくださった、上條さんのブログ】

南相馬市姉妹都市にになっている杉並区での復興支援及び震災のセレモニーで日フィルの弦楽四重奏とともに3曲歌ってきました。
「君と僕のラララ」「ともだちになるために」「ビリーブ」です。

今回なかなかスケジュールの調整がつかず、また様々な所でのセレモニー参加のため、少人数での参加になりましたが子供たちは本当に素晴らしい歌声を披露してくれました。

参加した子供たちは合唱団や音楽好きでもなく本当に普通の子供たち。

家庭の事情で一度も避難せずにずっと原町で過ごし頑張ってきた兄弟。
一度は避難するも原町に帰ってきた子供。
家庭の事情で兄弟や家族離れ離れになっている子供
小学校の最後を南相馬で過ごす為に原町に帰ってきた子供
でも本当に故郷南相馬原町が大好きな子供たちばかり。

そんな子供たちと、だからこそ上記の三曲を歌いたかった。

子供たちは大好きな友人たちと別れ、自分の家にも住めず、学校にも通えず、あの暑い夏もマスクをしながら生活をしてきた。何が何だかわからないまま一生懸命こらえ頑張って生活してきた。でも子供たちは過去を振り返らず常に前を見て生きている。どんなに大変な生活の中でも笑顔や笑い声がある。そんな子供達と一緒に歌を日フィルの弦楽四重奏をバックに大勢の人達の前で一緒にに歌えた事はなによりうれしかった。
子供たちの歌声は心に響く素晴らしいものだった!

この一年を振り大人に聞くと悲しい事、辛い事、悔しい事の思い出話ばかり・・
今回の杉並震災復興セレモニー参加で僕が子供たちと一番伝えたかった事は僕たち福島に住む人達はかわいそうな人じゃない!前をみていける強い人!夢や希望をもち感謝の気持ちを忘れないすばらしい心を持った人たちなんだと・・
この先まだまだ地域の復興は時間がかかる子供たちの環境もまだまだ改善されないだろう。
だけど見守り一緒に生きていく大人として精一杯応援したい!
子供たちと一緒に明るい未来を目指していきます!
本当に二日間おつかれさま、そしてありがとう!