みわ日記 福岡編

前日からの雨がさらに降りしきる福岡。
蒸し暑く、湿気も多く、春の嵐を通り越してまるで梅雨のようです。

今日はこの九州公演最後の“チャイコフスキー・プログラム”。
ソリスト小山実稚恵さん。21日の北九州以来の登場です。
金や黒のお花が散ったすてきなベルベットのドレスは、
3日前にできあがったばかりだそうで、とてもよくお似合いです。
ラザレフさんも「おお!美しい」と絶賛。←わたしもそう思います。
すてきな衣装と迫力あふれる演奏は、小山さんならでは。
ご一緒の九州公演が終わるのがさびしい気がします。

小山さんは、毎回、終演後の交流会にもかならずご参加くださり、
地元の実行委員の皆さまとも和やかに交流していただきました。
公演へ向け、ベストを尽くして活動してくださった実行委員の方々にとって、
小山さんが笑顔で「ありがとう」とおっしゃってくださるのが、
どれほど報われ、幸せなことでしょう。
小山さんの演奏に表れる芯の強さ、優しさ、包容力は、
お人柄からが反映されているものなのだなあと、
あらためて強く感じたこの6回の共演でした。
小山実稚恵さん、ほんとうにありがとうございました!

後半は“くるみ割り人形”。今日で最後なのがもったいない〜。
エストロいわく
「くるみって、いい曲だよねえ。ま、(世界中で)やり過ぎだけどね」
Wハープが美しく鳴り響くメルヘンの世界を、
エストロのタクトで満喫できた九州公演でした。

…そして、アンコール、“花のワルツ”で事件が!
花束嬢のお2人がステージに出て歩き始めたとたん、
曲が始まってしまったのです!
エストロは、「そこにいてね、でもまだ渡さないで」のポーズ。
お2人は、約8分ある曲中、ずっとステージの面にすらっと立ちっぱなし。
そして曲が終わると、マエストロは彼女たちを客席へ紹介し、
笑顔でお花を受け取られました。
ひゃー、びっくり!お2人の女性の精神力と落ち着きに脱帽です!!
ラザレフさんいわく
「ご婦人方と手に手を取って、ワルツを踊ろうかとも思ったんだけどね」
だそうで…。

美しいシャンデリアと深い残響のアクロスを、
エストロは「いいホールだ」と賞賛。
そして福岡のお客さまも、今回のコンサートを楽しまれていました。
ステージ袖の小窓からのぞくと、お客さま方がみな、微笑まれていて、
とてもとても、嬉しく感じました。

さあいよいよ、あすは千秋楽・大牟田です。
皆さん、マチネですよっ!業務連絡、寝不足注意!深酒注意!
冴えた頭と熱い心で、第35回という節目の公演をしめくくりましょう。

企画制作 みわ