みわ日記 九州編 2月20日鹿児島

今年、鹿児島実行委員会を大きな事件が襲いました。
14年間にわたり、実行委員長を務められた森本雅樹さんが、
去る11/17に急逝されたのです。
奇しくも、前日は日本フィルの弦楽四重奏によるプレコンサートがあり、
ご一緒に鹿児島市内の病院などを訪れ、
とてもごきげんに過ごされた、その翌朝でした。
森本先生は日本を代表する天文学者で、電波望遠鏡の大家でしたが、
明るく破天荒な性格と、人をひきつける実行力で、
鹿児島実行委員会の活動を飛躍的に活性化させました。
そんな森本先生を失い、鹿児島の皆さんも日本フィルも、
大きなショックを受け、今後の取り組みに不安も覚えました。
しかし、実行委員会一丸となった活動と、
藤岡マエストロのご紹介による鹿児島三田会(慶應義塾同窓会)、
また、横山幸雄さんのファンの方々など、
たくさんの方々のおかげで、チケットは完売、立聴券まで出す事態に!
九州公演最終日を飾る、すばらしい締めくくりとなりました。
きっと、森本おじさんが、星から念力を送ってくださったに違いありません。

ベト7を11回振り切った藤岡さん。
1月の記者会見では「ありえないよ!」と困惑されていましたが、
「1つのシンフォニーをこんなに続けて振る経験、できないよね。
楽しかったよ。」と笑顔で語ってくださいました。

横山さんのショパンも今日が最終日。
ピアニストは、連日、異なる条件のピアノを弾かなければならず、
コンディション作りもたいへんだと思いますが、
ひじょうに安定した水準の高い演奏でご一緒させていただきました。
横山さん、堀米さんという、独自の世界をおもちのソリストと、
2週間にわたる公演ができてほんとうに、幸せでした。


終演後、交流会と、場所を変えての“森本おじさんありがとうの会”が催され、
多くの方々とお話することができました。


地域に根付き、たくさんの方々に愛され、支持されることが、
文化にも、スポーツに欠かせない要素であると強く感じました。
野球やJリーグのチームが、サポーターの応援を受けて
試合に燃えるように、
日本フィルも多くの聴衆の方々の拍手に支えられ、
日々、よりよい演奏を展開できるよう努力していきたいと、
強く強く感じた、九州での14日間でした。

おまけ:
森本おじさんありがとうの会のあと
日本フィル鹿児島実行委員会の事務局のカウンターにて。

実行委員会の二反田さんと、ヴァイオリン石井啓一郎。