本日、11/29に委嘱作品 トロンボーン協奏曲「Flower」のリハーサルを終えたばかりのトロンボーン藤原功次郎さんにインタビューしました。

公演担当者の語るこの曲の感想・・・
「たいへんな難曲ですが、とてもカラフルでシンフォニック。難しい譜割り、テクニカルなリズムが連続する難曲です! そうとう、難しいです!!」

指揮者の飯森範親さんが、的確なアナリーゼと音感で、初めて音が出る曲を見事にまとめあげていきます。

それでは、藤原功次郎さんのインタビューを、どうぞ!


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Q:リハーサルをたった今終えて・・・いかがですか?
藤原:超カンドーしました♪ 幸せです(はあと)

Q:トロンボーン協奏曲を委嘱したときの夢・ビジョンを教えてください。
藤原:長年、日本フィルで首席トロンボーンをつとめられた箱山芳樹さん(現・新日本フィル首席トロンボーン奏者)が、彼のための委嘱作品・吉松隆さん「オリオン・マシーン」(日本フィルシリーズ第34作)を演奏されたのに憧れました。日本フィルの首席トロンボーンに就任したのだから、自分も、ぜひ委嘱作品を!という意気込みがありました。 今後も、この曲をあちこちで再演したいです。

Q.作曲は、映画やドラマ音楽を中心に大活躍中の菅野祐悟さん(最近の作品:映画「アマルフィ 女神の報酬」ドラマ「ガリレオ」「SP」など)です。お2人でどんなイメージをふくらませたのですか?
藤原:この曲は、菅野さんが、現代美術家ミレイヒロキさんの絵画から着想を得てそれぞれの楽章を作曲されました。(菅野祐悟さんによる曲解説はこちら
    
第1楽章「PHANTOM」からは、目に見えない恐ろしいエネルギーを感じてください。
菅野さんは、“作曲に取りかかったのが東日本大震災の直後だったので、少なからず影響を受けました”とおっしゃっています。
オリジナルの絵は、灰色っぽい青い絵です。音楽の中から、暗い映像が浮かび上がってきます。

戦後、ヤミ市で一番売れたもの、それは花だったんですって。人間はせっぱ詰まったときにでも、きれいなもの、安らぎのあるものを求めるのだと思います。
    
第2楽章「AS TIME GOES BY」・・・時の過ぎ行くままに・・・という意味ですよね。
この楽章には、ボクがオケマンになるという夢をかなえて、今までの自分をふりかえる想いをこめて演奏します。
ロマンティックな曲想が、自分の気持ちにマッチしていると感じました。
    
第3楽章「FLOWER NOTE」 これは、世界平和を望んだ絵です。いろとりどりのいろんなお花がたくさん咲いています。
これってオーケストラみたいですよね! 

この楽章は途中からハンドクラップ(手拍子)が入るのですが、前に進んでいこう、人の手で愛と平和を作っていこう、という想いがこめられていると思います。


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約2時間、リハーサルを吹ききった功次郎くんの顔は、充実感に輝いていました。
若き首席奏者の委嘱作・世界初演を、目撃してください!
12/4(日)15:00開演、秋川キララホールにて。当日券あります!

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