一緒にオケを聴こう。第1弾 東京定期 その1

オーケストラ公演担当者。

この不思議な人種は、
担当公演当日はバックステージにこもり、
ロビーへ皆さんに会うため出てくることもできません。

我々日本フィル事務局では
わたしWeb担当より遠く遠く(そんなに広い事務所ではないですが)、
一つところにまとまってデスクを持ち、
指揮者やら、作品やら、なにやら楽しそうに語っているときの
彼らの生き生きと真剣なこと。

ちなみに全員華麗なシングルライフを謳歌しているようなのですが、全く寂しそうでないのはオケ大好き、作曲家大好き、指揮者とコンサート大好きだからなんでしょう(たぶん)。

そんな不思議な企画制作担当者たちと
「一緒にオケを聴こう。」

最初に申し上げたとおり、
公演当日は会うことができない人種なのですが、
この思い入れを携えて、彼らの作った公演に会いに来て下さい。


まずは第1弾。
第1弾でいきなりですが・・・・
ブルックナーは長い、眠い、しつこい、と敬遠する皆さん、
まあそう言わず。
11月東京定期担当益満と「一緒に聴こう」。

ゼロ番シンフォニーとか、ゼロゼロ番シンフォニーとか。


———と、いうわけで、全くのブルックナー初心者です・・・

担当:はいはい。まずブルックナーというのは交響曲を、ちゃんとした番号がついているのは1番から9番まで作りました。
そのうち完成されているのが1番から8番まで。
第9番は第4楽章の草稿、スケッチだけを残していて、現在一般的に演奏されるのは3楽章まで。
あと、ゼロ番っていうのと・・・

0番!

そう、ゼロ番シンフォニーっていうのと、ゼロゼロ番シンフォニーっていうのがあるので、全部をちゃんとカウントすると、11曲あるわけ。

ブルックナーって、シンフォニー以外の曲も書いてるの?

今良い質問をしてくれたので、ちょっとCDを。

(実況ですが、時は朝っぱら日本フィル会議室。オーディオセットがあります。
担当の前には、ブルックナーCDばかりが・・・、いったい何枚置いてあるんだ!?)

有名な作品に《テ・デウム》とか《ミサ曲第3番》といった「歌モノ」もちゃんとありますよ。

ブルックナーってさ、なんだか現代に近い人なのかなと思ってしまうんだけど、

そうでもなくて生まれは1824年。
ワーグナーが1813年でブラームス1833年
サン=サーンスが1835生まれと言えば大体の時代感は伝わるかな?
生まれた時まだベートーヴェンも生きていた。
もともとはオルガニスト。主にウィーンで活躍して、今はリンツにあるザンクト・フローリアンっていうものすごく美しい教会で眠っておるわけですよ。

で、シンフォニーの特に第3番以降には大きな特徴があります。

その2に続く