一緒にオケを聴こう。第1弾 東京定期 その5
きれいなきれいな、第3楽章
チェリビダッケがこの3楽章だけで35分かけてます。
すごくきれいな部分。一応調号ついてるけど、臨時記号だらけなんですよ。無調には聴こえないけれど。
先に言っちゃうと、ハープも絡むこの部分が天国的に美しい。
やればできるんですブルックナー。こういうの書けるんですよ。きれいなコラール主題。
この楽章は弦もメロディ弾かせてもらってるし。
第4楽章きいたことある?
・・・火星(ホルスト)みたい。
ティンパニが面白い。
あとブルックナーの良くないところ(?)は、色々と寸止めなんですよ。おいしいところがでてくると、すぐやめちゃう。
オルガンのストップかえちゃうのね。
ここがクライマックスなんですけれど、第1楽章の主題があらためて再現されるの。
もう忘れてるよ。第1楽章なんて〜
はい。これからコーダがあります。
ベートーヴェンの第九の第1楽章に似てる。
また第1楽章の主題。
・・・というわけです。しつこいでしょ。
最後に面白い音源を。
さっきブルックナーはオルガニストだったって話をしたけれど、これ、全部1台のオルガンで交響曲第8番をやってるの。
オルガニストが作った曲だからオルガンでやってやれっていう企画。
オルガンっていう楽器を知ってからブルックナー聴くと、面白いかもね。内容が詰まり過ぎだなあ。
公演担当としては、どういうところに注目してもらいたいの?
やっぱり、高関さんが、いかに考えてブルックナーの意図を汲み取ろうとしているか、という点ですね。
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比較なのかな。他の版をきいたことがあるから楽しめるところというのもあるんだろうな。初めて聴く人のとっかかりとしては・・・?
ブルックナーでいえば、コラール主題で鳴らされた金管の響きに惹かれたり、というのもあるんじゃないかな。
ライヒとかは、思考を使わないでも身体で面白いというのがあるけれど、ブルックナーはいかにミニマルでもその主題と主題に関連性があったりだとか、「理屈」があるんですよね。
日本フィル 第625回定期演奏会
2010年11月12日金曜日 午後7時
13日土曜日 午後2時開演
サントリーホール
指揮:高関健
公演担当:企画制作部 益満行裕