山田和樹の西方見聞録2011-12シーズン  2011年 9月29日〜10月2日ラ・フォル・ジュルネ音楽祭inワルシャワ 

ラ・フォル・ジュルネ音楽祭の動きはいつも急展開だ。プロデューサーのルネ・マルタン氏のインスピレーションによって
運営されているといっても過言ではない。このワルシャワへの出演も急遽決まった。急遽決まった割には、出演回数が
4回と多く、オープニングとクロージングのコンサートという大役を任された。
オーケストラはシンフォニア・ヴァルソヴィア。若い人が多いこれからが楽しみなオーケストラだ。最初からコミュニ
ケーションは抜群にうまくいった。音楽祭のテーマが「タイタンたち」で、ブラームスやリストなどの重量級作曲家を
取り上げていたのだが、僕なりの重くない音楽のイメージにオーケストラはよく付けてくれたと思う。面白かったのは
リストのピアノ協奏曲第2番。期間中にプラメナ・マンゴーヴァさんとデジュー・ラーンキさんの二人のピアニストと共演した
のだが、全く対照的な音楽観で興味深く、オーケストラもその違いを十分に楽しんでいたようだった。