山田和樹の西方見聞録2011-12シーズン  2012年 5月9・10日バーミンガム市交響楽団 

現在のベルリン・フィル音楽監督サイモン・ラトル氏が、一躍脚光を浴びる舞台になったバーミンガム。それまでよく知られていなかったオーケストラを鍛え上げて一流レベルにした、という栄光のストーリー。
現在の音楽監督は、これまた破竹の勢いのアンドリス・ネルソンスさん。
さすがに素晴らしいオーケストラだった。
イギリスのオーケストラのリハーサルは一日だけ、というのは有名な話だろうか。お国柄か、効率性を重視した結果なのか、音楽家の賃金がとても安いのでオーケストラ以外の仕事もできるようにという配慮なのか、おそらくいずれも正解だろう。
たった一日!と思われるかも知れないが、それで演奏に支障があるかどうかと言われれば、答えは No。
岩城宏之先生のお言葉。「オーケストラは練習すればするほど下手になる。一番できない人に合わせる方向にいってしまうから。練習は短いほうがオーケストラは上手くなる」

ラヴェルマ・メール・ロワ」、プロコフィエフのヴァイオリン協奏曲第1番を
ジェームス・エーネスと、リムスキー=コルサコフ「シェヘラザード」。